品格 #2
アートの力でビジネス、社会を新しい方向へ引っ張ってゆこうという本が最近多いですが、書いているのは芸術家ではありません。なんとなく芸術崇拝的なものも感じます。
表現している側からするとアートは常に技術の成果物として存在してきたという認識です。新たな技術が発展することで新たな思想(経済、哲学..)がうまれ、新たな表現がうまれる。それがようやく新たな表現がうまれたことで、新たな技術がうまれる。という円環構造が成り立つ時代がくるのかとおもうと楽しみではありますが、実際に運用するとなるとアーティストとは別のポジションから媒介してくれる人が必要だなと思っています。
自分自身がその役割を担う人になることもあり得ると思います。
ただ、純粋なアーティストは基本的に役に立たない無駄なものを生み出すことが仕事です。
話を「アートは資本主義の〜」に戻します。
山本さんが大蔵大臣の秘書として勤めたエピソードが書かれているのですが、彼が秘書を辞めたきっかけは知人から「品」がなくなったと指摘されたことだったそうです。
ことさら強調されていたわけではないですが、なぜかその部分を読んだ時他のエピソードとは違う雰囲気を感じました。
#3へ続く